学術分野の広告モデル再考
いま米国の新聞社がネット上の課金を模索しています。
紙ベースの新聞の多くが廃刊に追い込まれ、ネット配信の新聞へとシフトしたものの、従来の広告を獲得する事は難しく、新聞を発行することさえ危ぶまれているケースが数多く見受けられるようです。
従来の紙ベースにおける広告収入はネットの世界では、10分の一あるいは、それ以下に広告収入は激減することを判らなかった、あるいは見込み違いなのか定かではありませんが、紙ベースの広告収入は得られなかったようです。
こうしたことから、生き残りをかけて課金を模索する傾向が背景にあるのではないかと考えられます。
学術広告の分野では、紙ベースの学会誌、論文誌への広告掲載がいまだ主流となっています。
学会等のWebサイトにおいて、バナー広告などがやっと掲載される程度で、一般的なWebの世界から考えると、10年以上の遅れを感じます。
問題は紙ベースの広告収入はネット広告では得られないという現実をどのように克服するか?にあるのではないかということに尽きます。
その点において、遅れは逆に不況下にあっての広告収入の減少はネット広告収入に比べれば比較的ゆるやかであるのではないかと思います。
しかし、時代の流れはWebを中心としたネットの世界へ大きくシフトせざるを得ない状況が迫っています。
そのとき、従来の広告モデルは崩れてしまい、新しいネットに即した広告モデルが必要となります。
実はこの点が、いま米国で起きている新聞のビジネスが参考になるのではないかと考えられます。
米国においても現在模索中であり、新たな広告ビジネスモデルが構築されているとは言い難い現実があります。
ただ、最新のネットの動向のなかに新たなプラットフォームになりつつ動きがみられるのは、ある意味救いとなるかもしれません。
それは、iPhone、Facebookなどのアプリケーションとしてマイクロペイメント・サービスの登場です。
マイクロペイメントとはカード決済では出来ない、より少額の決済を行うサービスのことで、たとえば、音楽のダウンロード1曲99セントなどのようなものをイメージしていただければわかりやすいと思いますが、ケータイのダウンロードサービスなどにある、着うたなどを考えれば、想像出来るのではないでしょうか?
この、新しいプラットフォームとマイクロペイメントサービスの出現により、学術分野においても応用可能なサービスとして展開出来るかも知れません。
このあたりは、私達が考える領域を超えますのでコメントは差し控えますが、新たな広告モデルにこのマイクロペイメントの考え方を導入することは、案外面白いアイデアになるかもしれません。
こうしたネット上にある情報を整理、検索が可能なシステムはGoogleだけに頼らない、新たな検索システムを利用して、論文の検索と連動させる、検索キーワードの広告を従来の課金モデルではなく、マイクロペイメント方式も視野にいれて考えてみるのも一考なのではないかと、学術分野におけるネットでの広告モデルの模索をいまから始めるべきではないかと思います。